問題点の分類 |
イメージ画像 |
内 容 |
症状・原因 |
証拠映像の加工や捏造 |
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映像が加工されている疑いがある |
<症状>
(1) 映像にどことなく不自然さを感じる
(2) 映像を改ざんした形跡がある
(3) 映像の動きがぎくしゃくしている
(4) 原本とファイル形式が異なる。
(5) 提出がされた映像が原本ではない
(6) ファイルのプロパティの内容が不審である
<原因>
(1) 映像の提出者が有利になる様に映像を加工している
(2) 映像の提出者が不利になる映像を削除している
(3) 映像の提出者 不要な情報を削除している
(4) 事故に必要な映像だけ抜き取っている(改ざん目的でない)
(5) 不要な個人情報を削除している(改ざん目的でない) |
破損や故障 |
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ドライブレコーダー本体の損傷、故障 |
<症状>
(1) 事故の衝撃で本体が損傷または破損した
(2) 事故後、本体が全く動作しない
(3) 本体に電源が入らない
(4) SDカードが取り出せない
(5) SDカードに映像ファイルが書き込まれていない
(6) SDカードの映像ファイルを読み出せない
<原因>
(1) 事故の衝撃等による破損や故障
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SDカードまたは映像データの損傷 |
<症状>
(1) SDカードの破損または損傷している
(2) SDカードを挿入するとエラーが発生する
(3) SDカードに映像ファイルが書き込まれていない
(4) SDカードの映像ファイル読み出せない
(5) 映像ファイルの再生時にエラーが発生する
(6) 再生すると映像の一部または全てが壊れている
<原因>
(1) 事故の衝撃等による破損や故障 |
映像上の問題点 |
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信号機の点灯が消えている |
<症状>
(1) 信号機の全ての色が滅灯している
(2) 信号機の1色が何となくぼんやりと点灯している
(3) 信号機の1色が点滅している
(4) 信号機は点滅しているが実際に点灯か点滅かわからない
(5) 歩行者信号も滅灯している
<原因>
(1) LED信号機は一定周期での点灯している
(2) 電源の周波数が50Hzと60Hz地区では少し症状が異なる
(3) 映像のフレーム周波数によっては同期して滅灯/点滅する
(4) 電球タイプの信号機はちらつき現象(フリッカー)がある |
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映像がはっきり見えない |
<症状>
(1) 映像が全体的にピンボケの様な状態になっている
(2) 映像にノイズが激しく入っている
(3) 事故相手の車のナンバーがハッキリ確認できない
(4) 車内の相手の顔がハッキリ確認できない
<原因>
(1) 単純に映像の解像度が低い
(2) ドライブレコーダーの仕様上に問題がある
(3) 撮影時に激しい信号や揺れがあった
(4) 周辺に強力な電波または電磁波を発生する機器がある
(5) (4)項の機器の設置してある施設等を周辺を通過している
(6) 何らかの原因でドライブレコーダーが故障している |
表示情報の問題点 |
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表示速度の信頼性が低い |
<症状>
(1) ブレーキまたは加速しても表示速度が変化しない
(2) 走り出しても暫く0km/hの表示が続いている
(3) 停止後も表示速度がすぐに0km/hにならない
(4) スピードメーターと表示速度が全く違う
(5) 事故の記録された映像内で表示速度が実際と全く違う
<原因>
(1) 車速パルス等を利用する場合は算出速度がほぼ正確
(2) GPS利用で速度算出するため、表示に遅延がある
(3) GPS利用で速度算出するため、加減速が加味されない
(4) GPS利用で速度算出するため、表示速度が不正確
(5) 位置情報に大きな誤差があり、算出速度の信頼性に欠ける |
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映像上の表示時間が実際の時間と異なる |
<症状>
(1) 実際の時間と表示時間が違う
(2) 記録された映像で時間と風景(車両位置)とのズレがある
<原因>
(1) GPS附属の場合は衛星からの正確な時間が表示される
(2) 設定で時間入力するタイプの装置は時間が正確ではない
(3) 仕様上、映像入力と記録時間とに多少のズレが生じる |
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映像上のGPS位置情報が実際と異なる |
<症状>
(1) 表示されているGPSの位置情報が正確でない
(2) 位置情報がかなり大雑把である
(3) アバウトすぎて事故時の車両位置を断定できない
(4) 事故の検証時に位置情報が参考にならない
<原因>
(1) GPSによる位置検出の精度が低い
(2) GPSによる位置検出時の誤差が大きい
(3) 検出の速度が遅くて車速に追従できない
(4) 仕様上、位置検出と映像入力とに時間的なズレが生じる |
事故状況の調査の問題点
(専門家以外による映像分析) |
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映像から正確な事故状況を読み取れない |
<症状>
(1) 映像からある程度の情報しか読み取れない
(2) 映像上の表示(速度、時間、位置情報)を100%信用している
(3) 視覚的(感覚的)な見地からしか事故状況を判断できない
(4) 速度を分析できない(徐行や速度超過などの証拠)
(5) ブレーキや操舵位置が断定できない(回避行動の位置)
(6) 交差点前の安全停止可能位置の信号機が確認できない
(7) 交差点侵入時の信号の色しか判断できない
(8) 方向指示器の時間やタイミングを正確に読み取れない
(9) 一旦停止の時間を感覚的に短いと指摘された
(10) 右左折などのタイミングや軌道を分析できない
(11) 車両内の人間の受ける衝撃力やGを分析できない
(12) 事故と怪我(通院期間等)の因果関係を疑われている
(13) 詳細な分析ができないため、不本意な過失を負わされた
<原因>
(1) 事故調査の担当者の知識と技術不足 |
詳細な過失内容を分析ができない |
身に覚えのない不本意な過失を負わされた |