TE-9200 注視点測定システム

TE-9200 製品情報

 概 略
 本システムは非接触型の注視点測定システムで、被験者の注視点、視線軌跡および分割したエリア毎の視線滞留率などが被験者の身体の拘束や器具の装着なしに自然な状態で測定することができますその他の付加情報としては眼球特徴点(瞳孔径、面積など)や瞬きに関する情報なども出力されます。尚、注視点は明瞳孔および暗瞳孔そして角膜反射像の検出によって算出されており、測定レートは60Hz(16.7mS)で分解能は0.1度です。


 基本的に注視点測定はコンピュータディスプレィ、大型テレビやプロジェクターなどの表示用モニターに表示された刺激(写真、図形、動画等)で行います。尚、刺激が現物または風景などの場合はビジョンカメラ(市販のビデオカメラでOK)で被験者の見ている範囲(風景)を同時に撮影することでリアルタイムに注視点測定が可能になります。


 また、市販のアイトラッカーは、装置の設定、被験者の適正、測定環境の整備、キャリブレーション作業などには専門知識が不可欠で測定前の準備段階で大きな労力と時間が必要です。しかし、本システムの設定は全て自動ですので、ユーザーは視線検出や検出理論などの知識は全く必要なく、電源をオンするだけで注視点測定が開始できます。


 そして、最も苦労する
キャリブレーション作業は弊社独自のアルゴリズムによりわずか30秒以内で完了します。従って、システムの電源をONしてカメラを被験者の眼球位置に合わせれば、約30秒のキャリブレーション作業を行って即時測定が開始できます。


 更に市場のアイトラッカーでは、被験者を選定しなければ正確なデータを取得できないものが少なくありません。しかし、本システムは部屋の明るさなどの測定環境に関する制約は殆どなく、被験者についても制約条件はないので被験者の選定は全く必要ありません
眼鏡やコンタクトレンズの装着は勿論OKで、白内障や眼震などで眼球の状態が良好でない被験者でも殆どの方が被験者として視線測定ができます。(詳細は「被験者について」を参照)


 システムの用途としては眼球運動測定装置または注視点検出装置としてですが、本システムの実績から主に「システムの用途」に記されている様々な分野での学術研究や企業での新製品、雑誌や広告等の印刷物、ゲームソフトやウェブなどのデザインの検証・研究などで幅広く利用されています。




 システムの用途

 注視点検出、視線移動測定、眼球運動測定などが必要な研究

 様々な学術研究(情報工学、電子工学、機械工学、人間工学、マンマシンインターフェース、デザイン工学、ロボット工学、医学、福祉、教育、芸術、スポーツ、環境工学、心理学など)

 
各種メーカーの開発室や研究所での商品デザインの研究

 
グラビア、ポスター、広告、雑誌等の出版物に関するデザインの研究

 ウェブ、ゲームソフトなどの画面デザインの研究

 
マーケティングや商品陳列などに関する研究

 
その他、視線測定や注視点検出が必要とされる研究




 被検者について

 市場のアイトラッカーは測定環境を整備したり、被験者を選定しなければ正確なデータを取得できないものが少なくありません。しかし、本システムは測定環境に関する制約は殆どなく、被験者についても制約条件はないので被験者の選定は全く必要ありません。

 元々、弊社の視線検出技術は重度障害者の方々の視線を検出するために研究開発を1993年に開始して現在でも継続しています。その結果、最新バージョンのシステムでは疾病や障害などで下記の様な状態の眼球でも問題なく動作します。(状態の度合いや個人差があるため100%とは言いきれませんが、殆どの方は利用することができる様になっています。)

最新バージョンのシステムでは下記の場合でも問題なく注視点を検出します。


コンタクトレンズ装着

(カラーコンタクト装着例)
眼 鏡 装 着
サングラス装着

眼球に異常


(虹彩異色症の例)
疾病・症状は下記参照


 ☆ 被験者(使用者)の眼球に関する疾病や症状例(動作確認済み)

   1.白内障や白内障の手術により人工レンズを装着してある場合
   2.角膜移植や角膜(表面)に軽い傷や損傷がある場合
   3.虹彩異色など虹彩部分に痣や変色が見られる場合
   4.眼球に炎症眼病などがある場合
   5.瞼の痙攣や瞼が全開しない場合(全体の1/3から1/2位まで閉じている場合)
   6.片眼しか正常に見えない場合
   7.眼震がある場合
   8.涙や目脂が突発的に溢れてしまう場合
   9.日本人に多い黒や茶色の虹彩色だけでなく、青や緑などのカラードアイの場合
  10.眼鏡やコンタクトレンズの装着している場合

※ レーシック手術の様に光の屈折方向を変える手術手法または事故などによって角膜表面に溝、カーブ、傷、損傷などがある場合には、正常動作しないケースがあります。



 特 徴

 非接触タイプ
 被験者の体に何も装着しないで注視点測定ができる非接触タイプのアイトラッカーです。
 そのため、測定時には恐怖感、違和感や不安感などの心理的な圧迫も全くなく、そして擦り傷や汗疹などの弊害もなく、自然な状態で注視点測定を行えます。
 モニターに表示した刺激に対する注視点を測定する場合は、被験者の正面にモニターと”TE-9170 CCDカメラ”を設置して行います。
 その他の構成品(PCや”TE-9101B 注視点検出ユニット”など)は離れた場所に設置することができます。

 全ての被験者に対応
 市場のアイトラッカーでは、被験者を選定しなければ正確なデータを取得できないものが少なくありません。本システムは被験者についても制約条件はないので被験者の選定は全く必要ありません眼鏡やコンタクトレンズの装着は勿論OKで、白内障や眼震などで眼球の状態が良好でない被験者でも殆どの方が被験者として注視点測定ができます。(詳細は「被験者について」を参照)

 小型・軽量およびポータブル
 主な装置のサイズはA4サイズ/1.9kgですので非常に軽量・小型になっています。ノート型PCを使用すると設置面積はわずか PCサイズ+カメラサイズです。(写真はモバイルPCとカメラの設置例)
 また、実際にシステムを設置して注視点を測定する際は、被験者の近くに設置するのは”TE-9170 CCDカメラ”とモニター(またはノート型PC)だけです。その他の構成品は被験者から離れた場所に設置できます。

 簡単なキャリブレーション作業
 市場のアイトラッカーでは本測定の前に被験者の眼球を測定して校正データを取得するキャリブレーション作業が非常に困難なものが少なくありません。
 弊社のキャリブレーションは、たった5個のマークを順番に見て瞬き(または数秒間の凝視)するだけで完了します。時間にしてわずか30秒程度です。これだけの作業で、”TE-9101B 注視点検出ユニット”は校正データの取得、眼球特徴点や瞬きなどを全て測定しています。

 高い安全性
 前述の様に被験者の体に器具を装着しない非接触タイプですので擦り傷や汗疹などの心配はありません。
 被験者の眼球検出については、市販のホームビデオカメラと同じ様なCCDカメラで眼球を撮影するだけです。
 また、検出の際には微量の近赤外光を眼球に照射しますが強度も数十μWと微弱であり、太陽光と比較しても非常に弱い光です。イメージ的には豆電球よりはるかに暗い明るさです。

 自動でシステム設定
 本システムを使用するに当たっては注視点測定に関する専門知識は全く必要ありません。市場のアイトラッカーは特別な知識が必要で設定困難なイメージがありますが、本システムの心臓部である”TE-9101B 注視点検出ユニット”は設定は全て自動で完了します。
 従って、ユーザーは構成品の電源オンして”TE-9170 CCDカメラ”を被験者の眼球を撮影できる位置に設置すれば、キャリブレーションおよび本測定を開始できます。

 測定環境の制約
 本システムは測定場所の明るさなどの測定環境、被験者の眼球状態や測定姿勢、システムの設置位置などの制約事項がほとんどありません
 被験者の瞳孔が急激に収縮してしまうため、日光や強い電灯光などが被験者の眼球に直に当たらない様に注意すれば、何も問題なく測定ができます。
 それ以外は被験者が眼鏡の装着時はレンズの反射光が瞳孔像と重ならないことを留意するだけで十分です。




 標準機能

注視点プロット
ディスプレィに表示された画像上での被験者の注視点をリアルタイムにプロットすることができます。リアルタイムプロットを行う事で被験者の測定に影響が出てしまう場合は測定中のプロット表示を止める設定もあります。(測定終了後に画像上に注視点がプロットされます。)測定および表示速度は1/60秒(60Hz)です。静止画の場合は全ての注視点をプロットしますが、動画の場合は各フィールドで被験者が注視していた1点のみをプロットします。


視線移動測定

ディスプレィに表示された画像上での被験者の視線移動を測定できます。測定を注視点プロットで行った場合でも測定後に表示設定を変えることで被験者の視線移動を表示することができます。各1/60秒の瞬間の被験者の注視点が記憶されていますので、そのデータを解析することで容易に視線の方向が計算できます。測定速度は1/60秒です。


各エリアの注視点滞留比率
ディスプレィに表示された画像上で被験者がどのエリアを多く注視しているかを解析します。サンプル画像は25分割ですが、分割格子の数はユーザーが設定することができます。測定完了後、測定した注視点データが記憶されているので測定後でも分割格子の数を変更して、測定時と異なった分割格子でも正確に滞留比率を確認することができます。
各注視点データ(1/60秒)に対して滞留していたエリア番号を算出・出力しています。


ユーザー指定の矩形エリア内の注視点滞留比率
ユーザーがエリアを指定して被験者の注視点が滞留したかを解析することができます。矩形は基本的に4角形で矩形の位置はディスプレィ上の座標で指定します。指定する矩形の数は無制限です。出力される測定データファイルでは、設定ファイルに指定した矩形の順番で番号付けがされています。


密度マップ


「背景画」+「注視点」+「密度マップ」の重合せ表示


「密度マップ」のみ表示
測定結果の注視点データを解析して注視点の分布密度をグラデーション表示します。この表示方法によって被験者がどの部分を特に注視しているかが明確になります。表示は「背景画」+「注視点」+「密度マップ」、「背景画」+「密度マップ」そして「密度マップ」のみの3種類の表示ができます。上記右側の密度マップは密度の濃い部分(注視点が集中している部分)を強調していますが、設定にある”γ補正”の調整によって密度の薄い部分を濃く強調することができます。


スライドショーによる測定
この機能は2枚以上の静止画を連続して表示および測定するものです。表示する静止画の数は制限がなく、各静止画の表示時間や無表示のインターバル時間もユーザーが個々に設定可能することができます。そして測定データは測定時の状態のまま保存ができますし、データ読込み時(再生時)には実際の測定時と同様に被験者の注視点プロットがビデオ再生の様に再現できます。


眼球特徴点および瞬きに関する情報
前述の注視点および滞留エリアに関するデータ以外にも眼球特徴点に関する参考データ瞬きに関するデータも出力されます。眼球特徴点については瞳孔面積、瞳孔径などのデータがありますが、医療用の瞳孔計測器ではないため精度は高くありませんので、あくまでも参考用のデータとしてご利用下さい。これらのデータは、旧バージョンではオプションでしたが、最新バージョンでは標準機能としています。




 測定例

 静止画(写真、図、絵など)での視線測定

 静止画(写真、図、絵など)を見ている被験者の視線や注視点を測定します。基本的に静止画1枚に対して1回の測定になります。仮に数枚の静止画を続けて見せた場合や時間でページングする場合などは動画として測定をします。視線測定や注視点測定が必要な様々な学術研究、商品デザインや出版物などの様々なデザインの研究や検証・評価に利用できます。また、瞬きや眼球特徴点(瞳孔径など)も視線・注視点測定と同時に測定できますので、かなり広い範囲での研究に利用可能です。

視線、注視点、眼球運動測定
瞬き、瞳孔径測定 商品デザイン インテリアデザイン
表示器に表示された静止画(写真、図、絵など)を見ている被験者の注視点を測定します。被験者に制約はなく、幼児から高齢者(白内障、人工レンズOK)、重度障害者(多少の眼振OK)、外国人(虹彩色)、コンタクトや眼鏡装着までOKです。更に非接触なので心理的な影響がなく、自然な状態で測定ができます。

被験者の瞬きや瞳孔径などを測定することができます。専用の瞳孔径の測定装置(医療器)ではないため精度は高くありませんが、一般の学術研究(特に心理学)ではかなり有用です。これらのデータ出力はオプション設定ですので、精度やデータフォーマットおよび内容についての詳細はこちらからお問い合わせ下さい。 商品の開発時にデザイン性や完成度を評価をすることができます。人間の心理状態は視線に顕著に表れます。商品の配色や形状を少し変えただけでも嫌悪感から全く反対の好感を持てる商品に変身してしまいます。発売前に販売ターゲットの視線を測定することでヒット商品を生み出す可能性が一層高くなるでしょう。 インテリアデザインは部屋の用途や目的で大きく異なります。それらを適切なデザインで実現されているかが重要なポイントです。視線測定によって使用者の心理状態を容易にわかりますので、完成したデザインが用途や目的に合ったデザインなのかを評価する手段としてご利用できます。

グラビア、ポスター、広告などのデザイン 心理学
グラビア、ポスター、広告、ファッション雑誌などは特にイメージや印象などが重要になります。読者の目を引いて良いと思わせることがヒットの第一条件でしょう。尚、メディアによって制作者が読者に望む内容・目的は異なりますので、視線測定や瞬き測定によって読者が目的に合った心理状態(安堵感、安心感、好感、協調など)になっているかを容易に確認することができます。 人間の心理状態は視線に顕著に表れます。自分の考えや感覚は意識して口に出さなかったり、気付かないため表現できない事がありますが、これらは無意識に眼球に表れてしまいます。特に眼球運動(視線)や瞬きそして瞳孔収縮などを測定することで被験者が刺激に対してどの様な心理状態や感覚を持っているかを簡単に知ることができます。


 モニター、プロジェクターなどに表示されている刺激(動画)での視線測定

 表示器(PCモニター、プロジェクター、テレビなど)を見ている被験者の注視点を測定します。例えば、ビデオ、映画、アニメ、動画、評価・研究用の映像、テレビ、カラオケ、テレビゲームなど、表示器に表示されている映像の全てが対象(刺激)となります。表示内容や被験者の種類はユーザーの研究内容や利用目的に依存するため様々です。例として全ては記載できませんが、一般的なものやユニークなもの一部記載します。

表示器上の刺激全般
PCを利用する作業者 ウェブデザイン シミュレータ、ゲーム機
表示器に表示された映像を見ている被験者の注視点を測定します。表示される刺激内容は様々で、ビデオ、TV、評価用映像、映画、カラオケ映像など表示器に表示できれば何でも測定ができます。

PCを操作する作業者、ゲームのプレーヤーなど表示器を見ている被験者の注視点を測定します。注視点以外にも熟練度により差が出る操作速度、重要視するポイントなども確認できます。
ホームページ、ウェブ広告など評価や研究に利用されます。配色、サイズ、配置などから印象が大きく変わるので好感の持てるページを作成することがアクセス向上の重要なポイントです。

車や飛行機のシミュレータまたはゲーム機などで被験者の注視点測定をします。特に熟練度の評価などの研究に利用されます。また、機器に組込み視線に対応してCGを変化させたり他の体験装置を連動することで一ランク上のバーチャルリアリティが体験できます。

ゲームソフトデザイン 番組、CMなどの制作
ゲームソフトはキャラクター、背景や情報パネル等の配置、配色、デザインなどがヒットの重要なポイントになります。静止状態と動作中ではイメージは全く違うのでプレイ中のプレーヤーの注視点測定を検証・評価することが完成度を高くするために必要です。 番組やCMは視聴者の興味や購買意識を刺激できなければ目的を達成できません。映像のみならず文字のサイズ、配色、タイミング、位置だけでも重要なポイントです。特にCMは内容でターゲットが違うため、被験者を絞込んでの視線測定はマーケティングにも役立ちます。


 現物での視線測定

 現物を見ている被験者の注視点を測定します。対象物はユーザーの研究内容によって多種多様です。例えば、本を速読する読者、ルービックキューブの熟練者、治療中の歯科医、工場の生産ラインでの作業者、ゲーム対戦中のプレーヤー、運転中ドライバー、ロボットとの対話中の被験者などがありました。現物を見ている被験者の注視点を測定する際には本システムは非接触方式ですので、原則的に「測定中に被験者自身が移動しない」ことが条件となります。この条件は測定にはネックになると思われがちですが、前述の例でも被験者は椅子に座っていたり、その場で立った姿勢ですので、案外と厳しいと思われがちな条件をクリアしています。

Player
Reader Worker Driver's Eye Plotting




 キャリブレーションの方法


 標準添付"TS-9101 キャリブレーションプログラム”を起動して「スタート」キーをクリックします。

中央に青丸が表示されますので、この印を注視します。
          
「瞬きまたは数秒間の凝視」をすると赤丸に変化します。赤丸を暫く「注視」します。
          
「ポン」と音がして次のポイントに印が移動します。移動は中央->左上->右上->右下->左下の5点です。各ポイントで前述の「瞬きまたは数秒間の凝視」および「注視」を繰り返すだけでキャリブレーションは完了します。更に被験者が身体障害者、高齢者、幼児または眼球に何らかの原因があるなどの理由から、キャリブレーションが完了できない場合には、コンピュータマウスによって手動で被験者の注視点を校正することができ、簡単にキャリブレーションを作業を完了させることができます。




 測定データ

  出力データフォーマット
データ フォーマット 概        略
測定データ CSV  「データ保存」をすると測定データはCSVファイル形式で保存されますので、Microsoft社のワードやエクセルなどでファイルのオープンが可能です。各測定データのグラフ化や表計算を行えば、測定データを容易に分析・解析をすることができます。
 ファイルの内容については、先頭に各エリアの滞留比率(累計カウントと%)が入っており、それ以降はディスプレィ上の注視点座標(x,y)、その時点の注視点滞留エリア番号、瞳孔像の中心座標(x,y)、眼球特徴点データ(瞳孔面積、瞳孔径、瞬き情報など)が時系列で続いています。
出 力 画 像 ビットマップ  注視点プロット、視線移動測定、注視点の滞留比率、密度マップの画像がビットマップ形式で保存できます。勿論、ファイルを開くことも印刷することもできます。
プロット動画 NTSC  オプションの"TS-9114 注視点検出プログラム(動画対応版)"で外部入力した映像の注視点測定を行った場合はコンピュータのモニター上に注視点プロットした映像がリアルタイムに表示されます。
 この表示映像を同時に外部出力しますので、映像録画機(ビデオデッキ、DVDレコーダー、HDレコーダー等)で録画することができます。
 尚、映像出力はコンピュータに接続したダウンスキャンコンバータによって行われますので、
NTSCコンポジット信号となります。
眼 球 映 像 NTSC ”TE-9101B 注視点検出ユニット”の背面"Video Out"出力端子より被験者の眼球映像がNTSCコンポジット信号で出力されます。出力する映像および表示するカーソルの種類は”TS-9101 キャリブレーションプログラム”の「設定」で設定ができます。


  測定データ(エクセルにてグラフ化例)


  出力画像
注視点プロット 視線軌跡
注視点+密度マップ 密度マップ




 標準構成品およびオプション品

 標準構成品
型 式 名  称 外   観 概     略
TE-9101B 注視点検出ユニット システムの心臓部で被験者の注視点を検出する装置です。
測定時に
被験者や測定環境に対する制約は殆どなく、眼鏡・コンタクト、白内障、眼振等の眼球の疾病、様々な虹彩色などの条件に対応しているため、重度障害者、幼児、高齢者など被験者を選びません。 
TE-9170
(相当品)
CCDカメラセット 使用者の眼球を撮影するカメラです。赤外線帯域の感度が非常に高い赤外線カメラとなります。
また、市販のビデオカメラの改造型もあります。このカメラは自動フォーカスや液晶モニターが標準のため、”TE-9170 CCDカメラ”より重宝されています。
TE-9171 赤外線照射セット 測定時には被験者の眼球に微弱な近赤外光を照射します。この近赤外光は波長が860ηmで、赤外光と言っても殆ど可視光に近い帯域です。また、強度もMAX 80μWと非常に微弱であり、太陽光と比較しても非常に弱い光です。イメージ的には豆電球よりはるかに弱い明るさです。
TS-9113 注視点測定
    プログラム
注視点測定プログラムはモニターに表示された静止画上の注視点を測定する注視点および視線測定のプログラムです。動画はオプションの"TS-9114"にて測定も可能です。 
TS-9101 キャリブレーション
    プログラム
キャリブレーションプログラムは本測定前に被験者の眼球を測定してキャリブレーションを行います。注視点の校正データの他に眼球特徴点や瞬きに関する基本データも同時に測定しています。


 オプション構成品
型  式 名  称 外   観 概     略
TE-9175C リモコンパンチルト 本システムはカメラで使用者の眼球を撮影する必要があります。
そのため、使用する際にカメラを使用者の眼球を撮影できる様に方向調整する必要があります。
この装置は、
リモコンでカメラの方向を簡単に上下左右に動かせるので、使用前のカメラ調整が非常に楽になります。
TE-9130C 簡易型頭部移動
   追尾ユニット
非接触型の注視点測定装置は被験者にCCDカメラを装着しないで離れた位置から被験者の眼球映像を撮影するために、被験者の大きな頭部移動がネックになっていす。
この装置は
被験者の眼球移動と頭部移動を判別し、頭部が移動した場合は自動的に被験者の眼球を追尾します 
モニター 眼球映像表示
     モニター
"TE-9101B 注視点検出ユニット"から出力される眼球映像を表示します。従って、眼球映像の表示およびTE-9101Bの動作確認用なので、特に必要ではありません。
または普通のテレビやモニターなどをお持ちであれば接続して代用ができます。
TS-9114 注視点測定
    プログラム
標準添付の"TS-9113"の機能に外部入力の動画に対する被験者の注視点を測定する機能を追加したプログラムです。動作に必要なビデオアダプターやダウンスキャンコンバータも付属添付されています。モニターやPCでの動画上の注視点測定ができ、別に市販のビデオカメラを用意すれば風景や現物での注視点測定ができます。 




 TS-9113 注視点測定プログラムの仕様

項   目
内         容
キャリブレーション 自動または手動設定
測定結果表示 注視点プロット
視線移動軌跡プロット
密度マップ表示
各エリアの注視点滞留比率
測定結果出力
注視点プロット画像の印刷/保存
視線移動軌跡プロット画像の印刷/保存
密度マップ画像の印刷/保存
注視点滞留比率表示画像の印刷/保存
測定データの印刷/保存
動画上の注視点プロット映像のビデオ出力(NTSC:TS-9114のみ)
測定データ 注視点位置座標 (x,y)
瞳孔像の中心座標 (x,y)
眼球特徴点(瞳孔径、面積など)
注視点滞留エリア番号
瞬き関連情報
データフォーマット bmp : 注視点プロット、,視線移動軌跡表示、密度マップ、滞留比率表示
CSV : 測定データ(Excel にて処理可能)
NTSCビデオ信号 : 眼球映像、動画の注視点プロット映像(TS-9114 のみ)




 システム仕様一覧

分         類
仕        様
検 出 方 式
画像処理方式
検 出 タ イ プ
非接触型
検 出 項 目 明瞳孔および暗瞳孔、角膜反射像
検 出 速 度
16.7mS/回 (60Hz)
伝送間隔設定
16.7mS~1.0S
検 出 分 解 能
±0.1°
検出データ
1. 画面上の注視位置座標
2. 瞳孔像の中心座標
3. 眼球特徴点(瞳孔径、面積等)
4. キャリブレーションデータ
5. 瞬きに関する情報
6. 画面上での注視点滞留位置
被験者とカメラとの距離
60~200cm(標準仕様)
頭部移動許容範囲
±50mm(水平・垂直方向)
最適な眼球撮影範囲
約40×40mm(最適値)




 ”TE-9101B 注視点検出ユニット”のハードウェア仕様

分 類
項目及び仕様
ビデオ信号
入力信号
NTSCコンポジット信号 出力信号 NTSCコンポジット信号
信号規格
1.0Vp-p/75Ω
信号規格 1.0Vp-p/75Ω
入力端子
RCAジャック
出力端子
RCAジャック
通信ポート
規格
RS-232C (USB変換アダプタ付)
コネクタ
D-sub9pin
伝送方式
調歩同期・半二重方式
形式
DTE
伝送仕様
ボーレート57600bps・キャラクタビット8bit・パリティビットEVEN・ストップビット1bit
内部仕様 設定保存 内部EEPROMによる記憶 バージョンアップ 内部記憶素子の交換
構 成 品
TE-9170
41万画素・CCD
TE-9171
860ηm・MAX80μW
レンズ 光学20倍、ディジタル240倍
添付ソフト
TS-9101
使 用 環 境
温度条件
5~40℃ 湿度条件 20~80%(結露不可)
電気的仕様 電源
AC85~132/50~60Hz
消費電力 5.0W(ピーク時)
外    観
外形寸法
320(W)×220(D)×50(H)mm
重量
1.9Kg(TE-9101単体)
標準構成品
TE-9101・TE-9170・TE-9171,TS-9101,TS-9113(TE-9200の標準添付プログラム)
主な添付品 電源ケーブル・取扱説明書・保証書



 アカデミーパック

 本システムの納入先が学校(大学院、大学、短大、専門学校、高専、高校等)の場合は標準価格の約半額に設定したアカデミーパックと優遇内容があります。アカデミーパックと優遇内容の詳細はこちらをご覧下さい。

 また、ご予算が不足する場合はデモンストレーションやレンタル等に利用したリニューアル品や中古品を格安にてご提供できますので、1つの選択肢としてご検討してみて下さい。

 しかし、アカデミーパックが適用となる場合は、リニューアル品の方が割高になる可能性がありますのでご注意下さい。尚、リニューアル品・中古品の在庫は
こちらをご参照下さい。

 製品のサポートおよび保証

本製品の保証およびサポートは次の様になっています。

1.保証期間 :
”TE-9101B 注視点検出ユニット”は無期限、その他の構成品は1年間
2.代替品 : 製品の修理、バージョンアップなどの際には無償で代替品を貸与
3.バージョンアップ : ソフトウェア無償配布(構成品の改造を伴う時は有償のケースあり)
4.技術サポート : 研究用アプリケーション開発などに技術サポート及びサンプルの供給
5.保守契約 : ”TE-9101B”は無期限保証、ソフトウェアも無償配布のため基本的に不要



 関連知識

 分解能と誤差

上記の状態で被験者の注視点(視線)を測定した時、条件を刺激の表示されるモニターのサイズを横 530mm×縦 300mm (実際は対角のインチ表記)、そのモニターのピクセル数を1920×1080、眼球とモニターの距離を60cm、注視点検出ユニットの分解能を0.1°とした場合の誤差を一例として計算します。

分解能θ=0.1°, a = 60cm, を上記の式に代入すると、

    
誤差b = tan 0.1°× 600mm ≒ 0.001745 × 60cm = 1.05mm

次に X = 530mm(1920pixel) , Y = 300mm(1080pixel) として、モニターの縦方向、横方向の誤差(ピクセル数で計算)を計算すると、

    
縦方向 = 1080pixel × 1.05 / 300 ≒ 3.78pixel
    横方向 = 1920pixel × 1.05 / 530 ≒ 3.80pixe
l


従って、分解能θ=0.1°の注視点検出ユニットは、被験者の眼球から 60cm離れたモニターで注視点を検出した場合の誤差はサイズ表記で1.05mm 、ピクセル表記で
4ピクセル以下となります。


 固視微動について
人間の眼球は1点を注視していても、不随意的に常に眼球が細かくランダムに振動していて、どんな時でも眼球が停止することはありません。

この眼球運動は「
固視微動」と呼ばれています。この固視微動は、「眼球の方向を一定に保つため」や「網膜に映った映像を鮮明に保つため」などです。

様々な要因によって異なりますが、目安としては速度は100Hz、振幅の回転角はおよそ0.25°です。


 注視点検出装置(アイトラッカー)と眼球運動測定装置
一般的に注視点は眼球の方向を検出することで測定されます。ところが、前述の固視微動によって、被験者が1点を注視していても、眼球は被験者の意思とは違って不随意に細かいランダムな振動をしているため、「注視点」≠「眼球位置」となります。

 
注視点とは「被験者が自分の意思で見ている位置」であり、「被験者の意思と関係なく起こる固視微動を含む眼球運動による視線の位置」ではありません。

 従って、注視点を検出する際、装置の性能(特に分解能とサンプリング周波数)を留意しないと、固視微動などの眼球運動の影響を受けて被験者の注視点とは全く異なる位置を検出してしまうことになります。

 参考までに、眼球運動測定装置とは眼球運動を検出する必要があるため、固視微動を超える150Hz以上のサンプリング周波数と0.07°以上の分解能は必要です。しかし、注視点測定装置(アイトラッカー)は、ここまでの性能を備えてしまうと、検出した注視点は固視微動の影響を受けてしまうので、反対にデータの信頼性が損なわれてしまいます。

 以上の理由から、
注視点測定システムは固視微動の影響を最小限に抑えて被験者の注視点を検出する必要があるため、 60Hzのサンプリング周波数と0.1°の分解能が最適なスペックだと考えています。


 誤差と固視微動
左表は視線移動した際のサンプルデータになりますが、分解能が0.1°ですので、X方向ではおよそ2pixel、Y方向ではおよそ4pixel 飛びの移動量になっています。

 1点を注視した場合も数ピクセルのブレは発生しますが、性能を(分解能)を超えた範囲のため、その要因が「分解能による誤差」または「固視微動の検出による眼球の振動」かは断定はできません。

 実際に”TS-9101 キャリブレーションプログラム”の”キャリブレーション”実行画面で被験者の注視点を画面上にプロットした場合、注視点プロットは「点」で行い、サンプリング周波数と同じ 60Hz(1秒間に60データ)で表示しているため、注視点の動きを細かく検出することができます。

 例えば、視線を画面左上から右下までフルスピードで動かしてみると、注視点プロットの結果から被験者の注視点の「移動量」、「移動速度」、「移動方向」などをビジュアル的に確認することができます。





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