TE-9101B 注視点検出ユニット

TE-9101B 製品情報
 概 略

  本ユニットは"TE-9200 注視点測定システム"の心臓部である被験者の注視点を検出する装置です。本ユニットにオプション構成品の”TS-9113 注視点測定プログラム”を追加すれば”TE-9200 注視点測定システム”と同等品となります。

 この様な形でのユニット単体販売の理由はユーザーからの「注視点や視線の測定」以外に利用できる「視線または注視点検出装置」販売のご要望が非常に多いからです。本ユニットは単純に「被験者の視線や注視点を測定」するだけの装置ではなく、ユーザーが考案した視線を利用する新しいシステム構築や研究を支援することができます。例えば、ご要望の一部には「視線を利用したコンピュータの入力装置」、「非接触型のスイッチ」、「新しいマンマシンインターフェース」、「車載して視線による電子機器の制御」などがありますが、本ユニットを利用してこれらの新しいシステムの実現が容易にできます。

 更に、本ユニットを利用するに当たっては「注視点検出」に関する知識は全く必要ありません。なぜなら、ユニットの設定は全て自動化されてユニット内部で行われているからです。テレビや洗濯機の様な一般的な家電製品の様に電源スイッチをオンすれば、測定が開始され測定データが通信ポートを介してコンピュータに出力されます。従って、ユーザーの行う作業は、ユニットの接続とCCDカメラの位置を調整して被験者の眼球を撮影するだけです。「視線検出」や「眼球運動」の研究開発を専門的に行っているのではなく、「視線をコンピュータとのインターフェース」としてお考えの方、「視線を利用した装置」を研究開発されている方などに最適の装置と言えます。(「眼球運動」、「視線測定」、「注視点測定」等の研究開発を専門的に行っている方は”TE-9200 注視点測定システム”をご参照下さい。)

 また、本ユニットが検出した被験者の注視点座標(x,y)を何にどの様に利用するかで新しい発想やアイディアが生まれます。

 測定データをディスプレィに描画すれば単純な「注視点プロット」となります。画面にメニューを表示し、視線でそのコンテンツを選択してプログラムや周辺装置の制御をすれば「コンピュータの視線入力装置」になります。
 マイコンボードや制御盤に接続して密閉してしまえば油、埃や湿気の多い悪環境の工場や人体への悪影響を懸念する危険な環境でも接触することなく制御できる「非接触型入力スイッチ」となります。
 シミュレータやゲーム機で利用してCGと連携をとればより現実味のある「バーチャルリアリティ」の実現に寄与できるでしょう。
 更に肢体不自由な重度障害者が使える様にすれば意思伝達装置や環境制御装置として実現できるでしょう。

 この様に本ユニットの利用法はアイディア次第で無限の可能性を持っています。


                                                             様々な分野での応用例 



 ユニットの用途および応用

 注視点検出、視線移動測定、眼球運動測定としての利用

 コンピュータ、ロボット、制御装置、マイコンなどに接続して視線入力装置としての利用

 油、湿気や埃などの悪環境での制御盤等の故障による事故を防止する非接触型入力スイッチとしての利用

 放射能等の危険区域で防護服破損等による人身事故を防止するための非接触型入力スイッチとしての利用

 シミュレータや大型ゲーム機などでのバーチャルリアリティ向上のための利用

 自動車や航空機などへの搭載による視線による機器制御や事故防止のための利用

 視線や注視点により新しいオリジナルシステムでの利用



「概略」に記載されている様にユーザーのアイディア次第で様々な分野で視線を利用した新しいシステムを構築することができます。もし、お客様がご発案されたオリジナルシステムを構築するにあたり、何かご不明点や疑問点がございましたらお気軽にお問合せ下さい。



 特 徴

 非接触タイプ
 被験者の体に何も装着しないで注視点測定ができる非接触タイプのアイトラッカーです。
 そのため、測定時には恐怖感、違和感や不安感などの心理的な圧迫も全くなく、そして擦り傷や汗疹などの弊害もなく、自然な状態で注視点測定を行えます。
 モニターに表示した刺激に対する注視点を測定する場合は、被験者の正面にモニターと”TE-9170 CCDカメラ”を設置して行います。
 その他の構成品(PCや”TE-9101B 注視点検出ユニット”など)は離れた場所に設置することができます。

 全ての被験者に対応
 市場のアイトラッカーでは、被験者を選定しなければ正確なデータを取得できないものが少なくありません。本システムは被験者についても制約条件はないので被験者の選定は全く必要ありません眼鏡やコンタクトレンズの装着は勿論OKで、白内障や眼震などで眼球の状態が良好でない被験者でも殆どの方が被験者として注視点測定ができます。(詳細は”TE-9200 注視点測定システム”のページ内の「被験者について」を参照)

 小型・軽量およびポータブル
 主な装置のサイズはA4サイズ/1.9kgですので非常に軽量・小型になっています。ノート型PCを使用すると設置面積はわずか PCサイズ+カメラサイズです。(写真はモバイルPCとカメラの設置例)
 また、実際にシステムを設置して注視点を測定する際は、被験者の近くに設置するのは”TE-9170 CCDカメラ”とモニター(またはノート型PC)だけです。その他の構成品は被験者から離れた場所に設置できます。

 簡単なキャリブレーション作業
 市場のアイトラッカーでは本測定の前に被験者の眼球を測定して校正データを取得するキャリブレーション作業が非常に困難なものが少なくありません。
 弊社のキャリブレーションは、たった5個のマークを順番に見て瞬き(または数秒間の凝視)するだけで完了します。時間にしてわずか30秒程度です。これだけの作業で、”TE-9101B 注視点検出ユニット”は校正データの取得、眼球特徴点や瞬きなどを全て測定しています。

 高い安全性
 前述の様に被験者の体に器具を装着しない非接触タイプですので擦り傷や汗疹などの心配はありません。
 被験者の眼球検出については、市販のホームビデオカメラと同じ様なCCDカメラで眼球を撮影するだけです。
 また、検出の際には微量の近赤外光を眼球に照射しますが強度も数十μWと微弱であり、太陽光と比較しても非常に弱い光です。イメージ的には豆電球よりはるかに暗い明るさです。

 自動でシステム設定
 本システムを使用するに当たっては注視点測定に関する専門知識は全く必要ありません。市場のアイトラッカーは特別な知識が必要で設定困難なイメージがありますが、本システムの心臓部である”TE-9101B 注視点検出ユニット”は設定は全て自動で完了します。
 従って、ユーザーは構成品の電源オンして”TE-9170 CCDカメラ”を被験者の眼球を撮影できる位置に設置すれば、キャリブレーションおよび本測定を開始できます。

 測定環境の制約
 本システムは測定場所の明るさなどの測定環境、被験者の眼球状態や測定姿勢、システムの設置位置などの制約事項がほとんどありません
 被験者の瞳孔が急激に収縮してしまうため、日光や強い電灯光などが被験者の眼球に直に当たらない様に注意すれば、何も問題なく測定ができます。
 それ以外は被験者が眼鏡の装着時はレンズの反射光が瞳孔像と重ならないことを留意するだけで十分です。



 システムの構築


 視線測定器、注視点検出装置としての利用
画像は”TS-9113 注視点測定プログラム”の例です。本ユニットから出力される被験者の注視点座標を被験者の見ている画像上に随時マーキングしていけば注視点プロットができます。この様に測定データを注視点データとして利用すれば「眼球運動」、「視線」や「注視点」などの解析が容易にできます。


 コンピュータや制御器などに接続して視線入力装置としての利用
画像は”TS-9110 重度障害者用意思伝達プログラム”の例です。本ユニットから出力される注視点座標の情報によってコンピュータ上のプログラムは「使用者がどこを見ているか」そして「その位置に何を表示しているか」が簡単にわかります。プログラムはその使用者の指示通りに動作を行うだけです。イメージはマウスなどの入力装置と同じです。例は文章を作成するだけのものですが、ユーザーが開発するプログラムによって様々なことができます。
パーソナルコンピュータのみならず、マイコン、ロボット、制御装置、測定機など通信ポートが装備されていれば、本ユニットは接続できます。接続側のプログラムは入力した使用者の注視点座標情報を解析して適した処理を行うだけです。ユーザーのアイディアで様々な用途にご利用下さい


                            様々な分野での応用例 




 注視点検出ユニットの設置と起動

Step 作業内容 参考画像 備   考
構成品の設置  構成品の配置を決めて設置します。画像はオプション”TM-9160 システムスタンド”への設置例です。勿論、机上に直接設置できます。
 設置は対象物であるディスプレィ(またはノートパソコン)を被験者の正面に配置することとCCDカメラをディスプレィに接触させてできるだけ正面に近い位置になる配置が最適です。
ケーブルの接続 ユニットに接続するケーブルはわずか4本です。(電源、通信ケーブル、TE-9171、ビデオケーブル)
後はCCDカメラのケーブル2本を接続すればケーブル接続は完了です。(ACアダプタ,ビデオケーブル)
電源投入 本ユニットの電源とCCDカメラの電源を投入します。尚、”TE-9171赤外線照射セット”は本ユニットから電源供給されます。
キャリブレーション実行 被験者の眼球が撮影できる様にCCDカメラの位置を調整し、”TS-9101 キャリブレーションプログラム”を起動します。
別項「キャリブレーション」に記述してある様な過程でキャリブレーションを進めて完了させます。
注視点の検出 キャリブレーションが完了後、被験者の眼球がCCDカメラで撮影されていれば被験者の注視点は測定されています。本ユニットはディスプレィ上の被験者の注視点座標(x,y)を継続的に検出しています。「データ出力開始コマンド」をコンピュータから受信すれば、1データを1/60秒で通信ポートを介してコンピュータに出力します。




 入出力データ

入出力 形 式 種 別 サイズ 入出力周期 備   考
入力 アスキー 制御コマンド 制限なし 随時 本ユニットの制御を行うコマンドをコンピュータから入力します。コマンドは装置の設定、データ種類設定、データの出力フォーマット設定、測定開始/停止、入出力制御などがあり、必要な時にコンピュータから送信してユニットの制御ができます。
出力 バイナリー 測定データ 9バイト 1/60秒 被験者の注視点に関する測定データを出力します。ディスプレィ上の被験者の注視点座標(x,y)、注視点滞留位置、眼球特徴点(瞳孔面積、瞳孔径など)、瞬き情報、装置の状態に関するステータス情報が含まれます。




 キャリブレーションの方法 (TE-9101Bの標準)

 標準添付"TS-9101 キャリブレーションプログラム”を起動して「スタート」キーをクリックします

中央に青丸が表示されますので、この印を注視します。
          
「瞬きまたは数秒間の凝視」をすると赤丸に変化します。赤丸を暫く「注視」します。
          
「ポン」と音がして次のポイントに印が移動します。移動は中央->左上->右上->右下->左下の5点です。各ポイントで前述の「瞬きまたは数秒間の凝視」および「注視」を繰り返すだけでキャリブレーションは完了します。更に被験者が身体障害者、高齢者、幼児または眼球に何らかの原因があるなどの理由から、キャリブレーションが完了できない場合には、コンピュータマウスによって手動で被験者の注視点を校正することができ、簡単にキャリブレーションを作業を完了させることができます。

※ 上記のプログラムは標準添付のものです。しかし、本ユニットはプログラム側から送信されたコマンドによってキャリブレーションを行っていますので、ユーザーズマニュアルに記載されたコマンドをユーザーの開発したアプリケーションから本ユニットに送信することでキャリブレーション機能を組み込むことができます。




 標準構成品およびオプション品


 標準構成品
型 式 名  称 外   観 概     略
TE-9101B 注視点検出ユニット 被験者の注視点を検出する装置です。オプション設定の"TS-9113"を利用すればアイトラッカーとして利用できます。
PCと接続すれば 1/60秒毎にモニター上の注視点座標 (x,y)が通信ポート(USB,SIO)を介して送信されます。目的のアプリケーションを開発すれば、
視線によるコンピュータの入力装置としても利用できます。
TE-9170
(相当品)
CCDカメラセット 使用者の眼球を撮影するカメラです。赤外線帯域の感度が非常に高い赤外線カメラとなります。
また、市販のビデオカメラの改造型もあります。このカメラは自動フォーカスや液晶モニターが標準のため、”TE-9170 CCDカメラ”より重宝されています。
TE-9171 赤外線照射セット 測定時には被験者の眼球に微弱な近赤外光を照射します。この近赤外光は波長が860ηmで、赤外光と言っても殆ど可視光に近い帯域です。また、強度もMAX 80μWと非常に微弱であり、太陽光と比較しても非常に弱い光です。イメージ的には豆電球よりはるかに弱い明るさです。
TS-9112 注視点測定プログラム (サンプル版) 注視点測定を行うプログラム"TS-9113"および"TS-9114"のサンプル版でモニターに表示された静止画上の注視点を測定する注視点測定のサンプルプログラムです。ユーザーがオリジナルアプリケーションの開発を行う際の参考用にソースプログラムも添付しています。
TS-9101 キャリブレーション
    プログラム
標準添付のキャリブレーションプログラムは本測定前に被験者の眼球を測定してキャリブレーションを行います。ユーザーがアプリケーションを開発する際はこの機能をアプリケーションに組み込むかTS-9101 をそのまま利用することもできます。


 オプション構成品
型  式 名  称 外   観 概     略
TE-9175C リモコンパンチルト 本システムはカメラで使用者の眼球を撮影する必要があります。
そのため、使用する際にカメラを使用者の眼球を撮影できる様に方向調整する必要があります。
この装置は、
リモコンでカメラの方向を簡単に上下左右に動かせるので、使用前のカメラ調整が非常に楽になります。
TE-9130C 簡易型頭部移動
   追尾ユニット
非接触型の注視点測定装置は被験者にCCDカメラを装着しないで離れた位置から被験者の眼球映像を撮影するために、被験者の大きな頭部移動がネックになっていす。
この装置は
被験者の眼球移動と頭部移動を判別し、頭部が移動した場合は自動的に被験者の眼球を追尾します 
モニター 眼球映像表示
     モニター
"TE-9101B 注視点検出ユニット"から出力される眼球映像を表示します。従って、眼球映像の表示およびTE-9101Bの動作確認用なので、特に必要ではありません。
または普通のテレビやモニターなどをお持ちであれば接続して代用ができます。
TS-9113
or
TS-9114
注視点測定
    プログラム
"TS-9113"はモニターに表示された静止画上の注視点を測定する注視点および視線測定のプログラムです。動画は"TS-9114"で測定も可能です。モニターやPCでの動画上の注視点測定ができ、別に市販のビデオカメラを用意すれば風景や現物での注視点測定ができます。 




 仕様一覧

 ユニット仕様
分         類
仕        様
検 出 方 式
画像処理方式
検 出 タ イ プ
非接触型
検 出 項 目 明瞳孔および暗瞳孔、角膜反射像
検 出 速 度
16.7mS/回 (60Hz)
伝送間隔設定
16.7mS~1.0S
検出分解能
±0.1°
検出データ
1:画面上の注視位置座標
2:眼球特徴点(瞳孔径、面積等)
3:キャリブレーションデータ
4:瞬きに関する情報
5:画面上での注視点滞留位置
被験者とカメラとの設置距離
30~200cm(標準仕様)
頭部移動許容範囲
±50mm(水平・垂直方向)
最適な眼球撮影範囲
約40×40mm(最適値)


 
ハードウェア仕様
分 類
項目及び仕様
ビデオ信号
入力信号
NTSCコンポジット信号 出力信号 NTSCコンポジット信号
信号規格
1.0Vp-p/75Ω
信号規格 1.0Vp-p/75Ω
入力端子
RCAジャック
出力端子
RCAジャック
通信ポート
規格
RS-232C (USB変換アダプタ付)
コネクタ
D-sub9pin
伝送方式
調歩同期・半二重方式
形式
DTE
伝送仕様
ボーレート57600bps・キャラクタビット8bit・パリティビットEVEN・ストップビット1bit
内部仕様 設定保存 内部EEPROMによる記憶 バージョンアップ 内部記憶素子の交換
構 成 品
TE-9170
41万画素・CCD
TE-9171
860ηm・MAX80μW
レンズ 光学20倍、ディジタル240倍
添付ソフト
TS-9101
使 用 環 境
温度条件
5~40℃ 湿度条件 20~80%(結露不可)
電気的仕様 電源
AC85~132/50~60Hz
消費電力 5.0W(ピーク時)
外    観
外形寸法
320(W)×220(D)×50(H)mm
重量
1.9Kg(TE-9101単体)
標準構成品
TE-9101・TE-9170・TE-9171,TS-9101,TS-9113(TE-9200の標準添付プログラム)
主な添付品 電源ケーブル・取扱説明書・保証書




 アカデミーパック

 本システムの納入先が学校(大学院、大学、短大、専門学校、高専、高校等)の場合は標準価格の約半額に設定したアカデミーパックと優遇内容があります。アカデミーパックと優遇内容の詳細はこちらをご覧下さい。

 また、ご予算が不足する場合はデモンストレーションやレンタル等に利用したリニューアル品や中古品を格安にてご提供できますので、1つの選択肢としてご検討してみて下さい。

 しかし、アカデミーパックが適用となる場合は、リニューアル品の方が割高になる可能性がありますのでご注意下さい。尚、リニューアル品・中古品の在庫はこちらをご参照下さい。


 製品のサポートおよび保証

本製品の保証およびサポートは次の様になっています。

1.保証期間 :
”TE-9101B 注視点検出ユニット”は無期限、その他の構成品は1年間
2.代替品 : 製品の修理、バージョンアップなどの際には無償で代替品を貸与
3.バージョンアップ : ソフトウェア無償配布(構成品の改造を伴う時は有償のケースあり)
4.技術サポート : 研究用アプリケーション開発などに技術サポート及びサンプルの供給
5.保守契約 : ”TE-9101B”は無期限保証、ソフトウェアも無償配布のため基本的に不要




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